さて、ここで皆様の疑問や様々な解釈がでてくる最後のシーン
(あらすじ説明はカットします)
なぜクリスティーヌはファントムにキスした?
クリスティーヌのセリフは下記の通りです
Pitiful creature of darkness
What kind of life have you known?
God give me courage to show you
You are not alone
クリスティーヌはエリック(ファントム)に対して彼の残虐行為に憎しみを抱いていたが、同時にファントムが如何に悲惨な人生を送ってきたのか、その経験がファントムの怪人姿を生み出し、どれだけエリックの内面が崩壊しているのか、という事に気づいた。ファントムは、自身の容姿のせいで悲惨な想いをし続け、誰かと一緒にいる環境を作るには、強制的に行わなければ不可能、と自分の外見を憎み、醜さのみが理由と思っていた。
しかし、クリスティーヌは彼の孤独さに悲しみを思い、(神からの勇気と)エリックに人間の温かさと思いやりを感じてもらう(Shareするため)にキスをしました。
クリスティーヌは、ファントムだって人の愛(恋人でなく人間愛)を感じる権利はあるのに今までにそれを経験したことがない彼の人生を憐れみ、彼の心の中に愛情が足りないと思ったのです。
クリスティーヌのキスによって、恐らく人生で初めて?エリックは人間の愛情という感情を身に感じる事ができた。そして、キスによって、醜さが問題でない!ということにも気づいたのです。(自分の心の醜さに気づく)
このファントムの中に芽生えた「人間の温かさ」が自分の心を変え、クリスティーヌと恋人のラウルを開放しようと決意したのです。
大事なところは、クリスティーヌはエリックを愛していたのではなく、人間愛としてキスをしたのです。フランスでは、キスは挨拶として頬にキス、家族間であれば(子供と親など)口でキスして愛情を示すこともあります。人間愛のキスです。日本では、まだまだキス=恋人がする行為、と考えられがちですが。
以上、ラストシーンの解説でした。
『オペラ座の怪人』(The Phantom of the Opera)ミュージカル
by Andrew Lloyd Webber アンドルー・ロイド・ウェバー
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